北海道・札幌2030オリンピック・パラリンピック冬季競技大会招致について



はじめに

1972 年に札幌市で開催されたオリンピック冬季競技大会は札幌のまちを大きく変えるとともに、

市民をはじめ、世界中の多くの方の記憶に深く刻まれる大会となりました。それから50年が経ち、

オリンピックは、開催を通じて社会課題の解決、社会の発展にどう寄与するかがより重視されるものとなり、

札幌市は次の100年に向けたまちづくりを加速化させるきっかけとして、2030年大会の招致を目指しています。


2030年はSDGsのターゲットでもあります。喫緊の課題である気候変動とウインタースポーツは

切り離せないものであり、東京2020大会での取り組みをさらに推進し、

2030年オリンピック・パラリンピックに向けて、新たな取り組みを行うことは、

持続可能な社会の在り方を世界に発信するまたとない機会となります。


また、スポーツの力で社会の前向きな変化を推進し続けるためにも、

2030年のオリンピック・パラリンピックは大変重要な機会になります。


■札幌と1972年オリンピック

1972年に札幌で開催された冬季オリンピックは、札幌のウインタースポーツシティとしてのプレゼンスを高め、国際化に大きく貢献するとともに、札幌のまちを大きく変え市民の誇りとアイデンティティの形成につながりました。  


札幌はこの大会を契機として、地下鉄南北線や地下街、高速道路や市内の道路網、環境に配慮した地域熱供給等、今も活用されているまちの基盤整備が進みました。


また、当時のさっぽろ雪まつりの様子が、大会の映像とともに世界中に紹介されたことをきっかけ に、国内外から多くの観光客が訪れるようになり、 国際観光都市としての地位を確立しました。 


このように、札幌のまちは、オリンピックをきっかけに大きく発展し、今や約200万の人口を抱えるとともに、市民の愛着度調査や全国市町村魅力度調査で常に高い評価を得るなど、名実ともに国内有数の都市と言えるまでに成長を遂げました。



オリンピック開催に向け、交通・通信設備や都市環境の整備が進められ人々の生活に豊かさと、インバウンド効果をもたらしました。


多くの競技会場が建設され、北海道・札幌市のスポーツの発展を促進させました。


■1972年から現在

札幌1972大会は市民の誇りとアイデンティティを形成し、大会を契機に都市整備が推進されたことで、札幌は国内有数の都市に成長するとともに、国際観光都市としての地位を確立させました。開催から50年以上が経ち社会が変化する中で、人口減少、少子高齢化への対応、共生社会の実現、インフラの更新、気候変動対策等、新たに取組むべき課題に直面しています。


■2030年は先の未来を見据えた札幌ならではの大会に


オリンピック・パラリンピックは、大会の開催を契機として多くの力を集め、

人々の思いを一つに束ねる世界最大級のイベントです。四季の明瞭な札幌で開催することは、気候変動に関する取組を結集させ、札幌ならではの文化を通じて子どもたちが夢や希望を抱くまちを実現させる機会となります。

また、開催に向けた2030年までの期間は、札幌が持続可能なまちであるための礎を築いていく大切な道のりであり、都市と自然が調和した雪のまちでSDGsの先の未来を展望する大会開催目指していきます。